妖怪司書の本棚

架蔵の妖怪本の書影・書誌・目次をひたすら誌す。

『怪異を魅せる』

f:id:Yokai_Librarian:20210506125008j:plain

『怪異を魅せる(怪異の時空 2)』

著者:一柳廣孝 監修, 飯倉義之 編著

出版地:東京

出版者:青弓社

出版年:2016.12

大きさ容量等:280p ; 19cm

目怪

はじめに 一柳廣孝 …11

第1章 怪異を書く:峰守ひろかずインタビュー 飯倉義之, 一柳廣孝 聞き手 …14

 妖怪の描き方

 悩ましい妖怪

 『絶対城先輩』シリーズについて

 『ほうかご百物語』について

 妖怪の「リアリティー

 土地や世界観を考える

 多メディア展開する妖怪たち

 妖怪を書き続けるということ

第1部 怪異を物語る—怪異を伝えるために試みられたこと

第2章 挿絵が語る怪談噺—『真景累ヶ淵』と『怪談乳房榎』の場合 横山泰子 …42

 1 『真景累ヶ淵」の場合 …43

 2 『怪談乳房榎』の場合 …54

第3章 豆男物の浮世草子—浅草や業平伝説との関係など 佐伯孝弘 …64

 1 豆男物の定義と範囲 …65

 2 浅草や業平伝説との関係 …73

 3 小説史のなかの位置づけ …82

第4章 劇場空間と怪異泉鏡花陽炎座」が描く観劇体験 鈴木彩 …90

 1 子供芝居の幕の裏には… …93

 2 拙い芝居を観ることの意味 …96

 3 虚構が、虚構であることをやめるとき …100

第5章 超常能力と大正中期探偵小説 浜田雄介

 1 読唇術探偵の誕生 …111

 2 シンパシーと探偵の自壊 …115

 3 解ける謎と解けない怪異 …119

第2部 怪異で物語る—怪異を通じて語りうること

第6章 子どもと怪異松谷みよ子『死の国からのバトン』を考える 三浦正雄, 馬見塚昭久 …128

 1 ムーブメントの交差点 …130

 2 怪異の仕組み …134

第7章 船幽霊の声/幽霊船の沈黙—〈怪異〉の近代文学 乾英治郎 …150

 1 近代の〈怪異〉—明治期を中心に …152

 2 関東大震災と〈怪異〉 …158

 3 昭和期の〈怪異〉 …163

第8章 往生際の悪い死体—執着譚と蘇生譚の境界 近藤瑞木 …170

 1 実録的「蘇り譚」 …171

 2 「是よみがへるにはあらざる事」 …172

 3 臨終行儀書の姿勢 …174

 4 蘇生者の殺害—『伽婢子』と『雪窓夜話』 …176

 5 西鶴の「ためしもなきよみがへり」 …180

第9章 枕のなかの世界—『唐代伝奇』「枕中記」の日本受容 笹生美貴子 …186

 1 古代日中の「枕」にまつわる作品—魂との関連に注目して …189

 2 枕の穴—壺中天・太湖石が織りなす世界観との関連性 …194

 3 「枕中記」の日本受容 …196

第3部 怪異は物語る—怪異に読者が期待すること

第10章 インディアン・ロープ・マジック幻想幸田露伴から手塚治虫まで 橋本順光 …208

 1 インディアン・ロープ・マジックの発見と幻滅 …210

 2 物語でのロープ・マジックの再生と転用 …216

第11章 「情報化」される〈怪異〉—『刀剣乱舞』からみる現代版「付喪神」の表象 上島真弓子 …231

 1 『刀剣乱舞』—現代版付喪神の登場 …233

 2 「三日月宗近」の擬人化 …237

 3 祟りからロマンへ—恐怖からの脱却 …243

第12章 怪談の文法を求めて—怪談実話/実話怪談の民話的構造の分析 飯倉義之 …251

 1 怪談実話/実話怪談とは「何か」 …251

 2 怪談の「実話らしさ」とは何か …253

 3 怪談実話の「文法」を読み解く …257

 4 怪談実話を「文法」で読み解く …269

おわりに—シリーズとしては「つなぎに」 飯倉義之 …275