『怪異を魅せる』
『怪異を魅せる(怪異の時空 2)』
著者:一柳廣孝 監修, 飯倉義之 編著
出版地:東京
出版者:青弓社
出版年:2016.12
大きさ容量等:280p ; 19cm
目怪
はじめに 一柳廣孝 …11
第1章 怪異を書く:峰守ひろかずインタビュー 飯倉義之, 一柳廣孝 聞き手 …14
妖怪の描き方
悩ましい妖怪
『絶対城先輩』シリーズについて
『ほうかご百物語』について
妖怪の「リアリティー」
土地や世界観を考える
多メディア展開する妖怪たち
妖怪を書き続けるということ
第1部 怪異を物語る—怪異を伝えるために試みられたこと
第2章 挿絵が語る怪談噺—『真景累ヶ淵』と『怪談乳房榎』の場合 横山泰子 …42
1 『真景累ヶ淵」の場合 …43
2 『怪談乳房榎』の場合 …54
第3章 豆男物の浮世草子—浅草や業平伝説との関係など 佐伯孝弘 …64
1 豆男物の定義と範囲 …65
2 浅草や業平伝説との関係 …73
3 小説史のなかの位置づけ …82
第4章 劇場空間と怪異—泉鏡花「陽炎座」が描く観劇体験 鈴木彩 …90
1 子供芝居の幕の裏には… …93
2 拙い芝居を観ることの意味 …96
3 虚構が、虚構であることをやめるとき …100
第5章 超常能力と大正中期探偵小説 浜田雄介
1 読唇術探偵の誕生 …111
2 シンパシーと探偵の自壊 …115
3 解ける謎と解けない怪異 …119
第2部 怪異で物語る—怪異を通じて語りうること
第6章 子どもと怪異—松谷みよ子『死の国からのバトン』を考える 三浦正雄, 馬見塚昭久 …128
1 ムーブメントの交差点 …130
2 怪異の仕組み …134
第7章 船幽霊の声/幽霊船の沈黙—〈怪異〉の近代文学史 乾英治郎 …150
1 近代の〈怪異〉—明治期を中心に …152
2 関東大震災と〈怪異〉 …158
3 昭和期の〈怪異〉 …163
第8章 往生際の悪い死体—執着譚と蘇生譚の境界 近藤瑞木 …170
1 実録的「蘇り譚」 …171
2 「是よみがへるにはあらざる事」 …172
3 臨終行儀書の姿勢 …174
4 蘇生者の殺害—『伽婢子』と『雪窓夜話』 …176
5 西鶴の「ためしもなきよみがへり」 …180
第9章 枕のなかの世界—『唐代伝奇』「枕中記」の日本受容 笹生美貴子 …186
1 古代日中の「枕」にまつわる作品—魂との関連に注目して …189
2 枕の穴—壺中天・太湖石が織りなす世界観との関連性 …194
3 「枕中記」の日本受容 …196
第3部 怪異は物語る—怪異に読者が期待すること
第10章 インディアン・ロープ・マジック幻想—幸田露伴から手塚治虫まで 橋本順光 …208
1 インディアン・ロープ・マジックの発見と幻滅 …210
2 物語でのロープ・マジックの再生と転用 …216
第11章 「情報化」される〈怪異〉—『刀剣乱舞』からみる現代版「付喪神」の表象 上島真弓子 …231
2 「三日月宗近」の擬人化 …237
3 祟りからロマンへ—恐怖からの脱却 …243
第12章 怪談の文法を求めて—怪談実話/実話怪談の民話的構造の分析 飯倉義之 …251
1 怪談実話/実話怪談とは「何か」 …251
2 怪談の「実話らしさ」とは何か …253
3 怪談実話の「文法」を読み解く …257
4 怪談実話を「文法」で読み解く …269
おわりに—シリーズとしては「つなぎに」 飯倉義之 …275