『怪異を歩く』

『怪異を歩く（怪異の時空 1）』

著者：一柳廣孝 監修, 今井秀和・大道晴香 編著

出版地：東京

出版者：青弓社

出版年：2016.9

大きさ容量等：249p ; 19cm

目次

はじめに　一柳廣孝　…11

第1章　怪異を旅する：東雅夫インタビュー　今井秀和, 大道晴香　…16

　「異郷」をめぐって

　旅すること

　東北と怪談文化

　「イタコ」について

　地方と怪談

　舞台『海神別荘』

　幻想の旅先

　アンソロジストの原風景

　怪異怪談研究会

　多様な評価軸を

第1部　往く人、来る人

第2章　旅を棲家に、夢は枯野を… —江戸の客死と怪談　今井秀和　_44

　1　異国人の幽霊　…45

　2　旅先で死ぬということ　…48

　3　幽霊ニ足ノ有ルコト　…51

　4　唐に死す、大宰府に死す　…54

　5　江戸の旅人と客死　…56

　6　異郷と故郷と道中と　…58

　7　客死の妖怪「ヒダル神」　…61

　8　道中という〈非・日常〉　…63

第3章　地方を旅する鬼太郎 —怪異が生じる場所を求めて　清水潤　…68

　1　調布で生まれ育った鬼太郎　…70

　2　地方へと旅立つ鬼太郎　…74

　3　紅衛兵に追われた妖怪たち　…80

第4章　「妖怪採集」のすすめ —日常を拡張するまなざしの獲得に向けて　市川寛也　…89

　1　書を携えてまちに出る—あずき洗い橋を求めて　…91

　2　歩く人のまなざし—テキストからの解放　…94

　3　路上の発見者—妖怪の考現学　…96

　4　まちで見つけた妖怪たち—隅田川妖怪絵巻の活動を通して　…99

　5　聞き手から語り手へ—泪橋のことだま返し　…104

第2部　異郷と故郷

第5章　蔵の中の近代 —『会津怪談集』と妖怪博士　伊藤龍平　…114

　1　『会津怪談集』について　…116

　2　対比される近世と近代　…121

　3　安部佐市という個性　…124

　4　妖怪博士・井上円了との対峙　…128

第6章　土地の神が〈怪異〉になるとき —泉鏡花「山海評判記」から　富永真樹　…137

　1　「山海評判記」の〈怪異〉と白山信仰　…138

　2　柳田国男の「学問」　…143

　3　土地の神が結ばれるとき　…148

第7章　岡本太郎とイタコ —「神秘」というまなざし　大道晴香　…157

　1　〈イタコ〉ブームと岡本太郎　…159

　2　「神秘」というまなざし　…166

　3　「神秘の世界」としての東北　…173

第3部　ここではない場所

第8章　尾張名古屋、魔の往く道 —都市空間のなかのオカルト街道　小松史生子　…182

　1　名古屋城下の妖怪屋敷　…183

　2　名古屋城脱出ルートとオカルト街道の出現　…189

　3　魔が駆け抜ける道—都市伝説と交通　…195

第9章　よみがえれ、心霊スポット　広坂朋信　…203

　1　人はなぜ心霊スポットに行くのか　…204

　2　江戸時代の心霊スポット探訪記　…207

　3　心霊スポットとはどんな場所なのか　…212

　4　心霊スポットの危機　…216

第10章　幽霊はタクシーに乗る —青山墓地の怪談を中心に　一柳廣孝　…223

　1　幽霊が乗るもの—馬から自動車へ　…226

　2　青山墓地という場所　…230

　3　幽霊はタクシーに乗る　…235

おわりに　今井秀和, 大道晴香　…243