『福の神と貧乏神』
『福の神と貧乏神(ちくま文庫)』
著者:小松和彦 著
出版地:東京
出版者:筑摩書房
出版年:2009.1
大きさ容量等:225p ; 15cm
目次
はじめに
現代人は何を幸せと考えているのか …9
「しあわせ」とは …12
欲望の対象となるもの …17
第一章 「七福神」物語の世界
福神とは …21
「梅津長者物語」 …24
「大黒舞」 …31
「福」の具体的なかたちとは …38
第二章 福をさずける神々
七福神に選ばれた神々 …43
大黒天 …45
恵比寿神 …50
毘沙門天 …54
毘沙門天と鬼 …58
弁財天 …62
布袋、福禄寿、寿老人はなぜ選ばれたか …66
七福神になれなかった神々 …68
人びとが福神に求めたこと …69
第三章 厄を祓い、福を売る
ケガレとハレの両方にかかわった人びと …75
猿楽のはじまり …81
なぜ賤視されるようになったのか …84
「下方」に排除された人びと …88
第四章 長者と貧者
長者とはどういう人をいうのか …94
「信貴山縁起絵巻」からの「徳」を積まないと失う「福」 …104
現代の日本時にも生きる心性 …108
農村世界にはない成りあがり …110
だれが長者になれたのか …113
第五章 福神信仰の民俗化
祝福芸人の門づけ …116
門づけの唄 …119
恵比寿の祭文 …124
恵比寿の庫入れ唄 …127
いざなぎ流「お恵比寿さん」 …132
恵比寿信仰の「民俗化」 …133
蓄積された「富」の放出 …137
「厄祓い」と「言祝ぎ」を自分たちの手で …139
「福」の観念の変化 …144
第六章 昔話のなかの「福の神」と「富」
宴の象徴 …149
「笠地蔵」にみる「福」の観念 …152
異界との好ましい接触 …158
善良な心に届けられる「富」 …161
昔話が伝えるメッセージ …167
ほどほどの「幸せ」 …169
第七章 「富」はどこからくるのか
俵藤太伝説 …173
福子伝承 …179
民俗社会の因果物語 …184
「異人殺し」伝承 …191
おわりに …197
あとがき …204
文庫版あとがき …207
主な参考文献 …214
解説 山泰幸 …219
*『福の神と貧乏神(ちくまプリマーブックス)』(筑摩書房, 1998.6)の文庫化。