妖怪司書の本棚

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『誰も知らなかった京都聖地案内』

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『誰も知らなかった京都聖地案内:京都人が日本人にとっての「靖国の神」とは何か(知恵の森文庫)』

著者:小松和彦

出版地:東京

出版者:光文社

出版年:2006.4

大きさ容量等:239p ; 16cm

目次

プロローグ—「旅」することが、もっとおもしろくなる …11

 「秘められたもの」に接近遭遇するために

 能楽には「聖地・異界」が映し出されている

 神仏は夢の中にこそ登場する

 「異界」を覗き見るのに必要なもの

 京都人のコスモロジーが作りだした「聖地・異界」

第一部 京都人による京都人のための聖地 …27

鞍馬・僧正が谷—《鞍馬天狗》で牛若丸と出会う …28

 鬼も出れば大蛇も出る

 「虎の巻」に取り憑かれた人びと

清水・音羽の滝—縁結び・子授けの聖地 …36

 豊饒を約束する聖なる水

 男女の縁を結ぶ、清水の観音

 音羽の滝こそが清水の聖地

愛宕山—天とも地ともつながる空間 …45

 天狗の像に釘を打ち、天皇を呪う

 愛宕山を天界・魔界へと結ぶ世界樹

大江山・千丈ヶ嶽—京都人が怖れた「鬼の棲む山」 …54

 京都の人びとが頭の中に作りだした異界・魔界

 「まつろわぬ者」に託された鬼のイメージ

葛城山—「敗者」を祀る修験道の聖地 …62

 京の町はずれには土蜘蛛が棲む

 天皇にまつろわぬ者たちの聖地・葛城

貴船—女の哀しみを知る神に出会える …72

 心の「闇」に鬼が棲みつく

 現代まで生き続ける丑の刻詣り

河原院—化け物屋敷には吸血鬼が棲む …81

 家への執着が「化け物屋敷」を生む

 吸血鬼の棲む家

比叡山横川—不動明王を祀るおみくじ発祥の聖地 …89

 加持祈祷は、比叡山横川におまかせあれ

 怖ろしくもユーモラスな元三大師

稲荷山—伏見稲荷は「富貴自在」 …98

 「神」と出会うことで、技芸が成就する

 謎だらけの稲荷信仰

逢坂山—「さかさま」とは …109

 「関東」と「関西」の境はどこにあったのか

 逆髪が語る、「さかさまの思想」

竹生島地震鯰を押さえる「要石」 …118

 自然崇拝の聖地・竹生島

 「金輪際」から湧いてきた仏教の聖地

芦屋—京都人の「あの世」観 …127

 芦屋は、京に住む人の「あの世」だった

 鵺を神に祀った京都の聖地

第二部 京都人が「外部」に発見した聖地 …137

吉野—聖地には桜がよく似合う …138

 歴代天皇が足繁く通った聖地

 「王を蔵す」吉野山

熊野—死者と出会える聖地 …148

 死と再生の聖地・熊野

 護法童子というボディガー

龍宮—敵にもなれば味方にもなり …157

 王権を支える龍宮神話

 龍宮城は、富も災厄ももたらす

山姥の棲む山—山はエネルギーに満ちている …166

 山姥は、鬼・化け物か福の神か

 母性のシンボルとしての山姥

天人の棲む世界—天女の父は鬼なのか …175

 天女が山間の湖に舞い降りるわけ

 京都人がイメージした天界の王は、鬼であった

富士山—帝が「不死」の山に赴いたわけ …184

 富士山は「不死」の山

 「天」にも「地」にもつながる世界山

立山—京都人が「発見」した地獄 …193

 あの世の地獄がこの世に現れる

 立山には、罪を犯した死者が送り込まれてくる

白峯—京都の災いはこの地から去る …203

 怨霊は、いかに発生するか

 天皇家が最も恐れた怨霊

那須野—雌鶏が歌い国滅びる …211

 王権を揺るがす女の正体は狐だった

 「げんのう」の由来

戸隠—敗者としての鬼を祀る聖地 …219

 鬼女に託された古代の記憶

 鬼の正体は、男か女か

安達が原—鬼婆が出没する空間 …228

 「見てはいけないもの」を見てしまうと……

 なぜ「生き肝」にこだわるのか

あとがき …237

 

*雑誌『観世』(檜書店)の連載「能のなかの異界」(2003年7月〜2005年7月)を再構成し、加筆修正して、文庫化。